声を傷めないためには②~それは決して他人事じゃない!

Byイチハラカヨコ

記:2011年5月30日
※内容を再編、大幅に加筆してあります。
…これ、ほとんど書き下ろしかも(笑)


続きです。

『地声』という言葉を使いましたが、
声の出し方を『地声』『裏声』というふうに区別しますよね?

この2つ、声帯レベルで何が違うかというと、
振動する範囲・面積が違います。

地声のほうが広い範囲を振動させながら音を出すので、
裏声に比べるとエネルギーを多く使います。
それはつまり、かかる負担も大きいということ。

地声を使うことがNGなわけではありません。
ただその出し方や使い方には、注意が必要なんです。


①で例に挙げた生徒さんは、
その地声を、さらに『強く』『張り上げて』『力入れて』歌っちゃっていました。


しかもこちら、いずれも60代、70代。
加齢による影響が、色々と出てくるお年頃になり、

複合的な要因から、回復力が衰えてきてしまった。
(加齢の影響については、また別記事で詳しく書きます。)

若い頃なら少し休めば何とかなっていたのが、
このタイミングでいよいよつぶしが利かなくなり、ドカンときてしまった。

…大ざっぱですが、
こんな流れで、
声がかすれて出なくなる状態に至ったと思われます。

※注意していただきたいのは、
かすれの原因全部がこうだという意味ではなく、
(場合によっては病気が潜んでいる可能性もあるので)
この生徒さん達に関してはこう考えられる、という事です。


じゃあ、若いうちは大丈夫?
いえいえ。そんなことはありませんよ。


今はカラオケ屋さんも安価になりましたし、
歌が好きな人が歌を楽しめる環境は、昔よりはるかに充実しています。

ただ、環境が充実してるってことは、
プロでなくても歌い過ぎでのどをやられるリスクも増えたってことですからね。

ドカンとくるタイミングが、例に挙げた生徒さんよりもはるかに早く来る可能性もあるわけで、
多くの人にとって、これは全く他人事ではない話なんです。

中には声帯結節(声帯の表面にできる“タコ”のようなもの)が何度もできてしまう人もいます。
繰り返しトラブルが起こる方は、声の出し方フォームを改善していかないと、
その悩みからはなかなか解放されないかも知れません。


実際レッスンに訪れる方も、
地声で張り上げるタイプの方、実はとても多い。
というか、そうじゃない人のほうが、少ないくらいです^^;。


では何故、そうなってしまうのでしょう?
上手に歌を歌いこなしている人と、
何が違うんでしょうか?


ここで、問題です♪


例えば、
合唱曲やクラシック曲の歌を聴くと、
明らかに話し声や地声とはと出し方が違うってわかりますよね。

では
J-POPの曲は?
演歌や歌謡曲は、どうでしょう?
あなたには、どのように聴こえますか?


まだまだ続きますよ~。
関連記事
Share

Comments 0

There are no comments yet.